タイル・ブロック工事

ブロック塀外構工事

ブロック塀は、土台となる足場、ブロックを連結させる鉄筋、モルタル、そしてブロックで構成されています。単純にブロックを積み上げて接着しているわけではなく、ブロックの傾きや倒壊を防ぐために、鉄筋を入れて基礎工事をしっかりと行う必要があります。

工事の流れ

ブロック塀の外構工事の流れを説明します。

掘削工事

ブロック塀を設置する場所を掘り起こして、砕石を敷く基礎地盤を作ります。土壌が柔らかいとブロックを積んだ時の土台が固定されないので、地盤を固めていきます。

砕石を敷く

掘削した土壌に砕石を敷き詰めていきます。この時に、振動を加える機器を使って転圧という作業を行い、土壌を固めていきます。砕石はその時の施工内容にもよりますが、約10㎝程度の厚みで敷くのが基準です。この部分をしっかり施工することで、ブロック塀が傾いたり倒壊してしまうリスクを防ぐことができます。

転圧とは?

ランマ―と呼ばれる転圧機械を用いて、地面を機械の振動で叩いて締め固めることを言います。転圧機械には、ロードローラーのように、地面の上を走ることで固めていく静的なものと、ブロック塀工事のように振動で固める動的な機械の2パターンがあります。ランマ―で叩く場合は、地中深くまで振動が届かないので、砕石を何度かに分けて転圧を複数回行います。

基礎工事

鉄筋を入れて、基礎を作る工事です。ブロックは、この鉄筋とモルタルで連結されていて、鉄筋の基礎が甘いとブロック塀がすぐに傾きます。鉄筋はT字にしたものを、地中に差し込み、コンクリートを充填して固めます。砕石を敷き詰めた上に鉄筋を固めたコンクリートが乗る形になります。

ブロックの根入れをする

根入れとは、地中に1つブロックを入れることを示しています。最初の1つ目のブロックは、地中に設置されます。こうすることで、ブロック塀が傾くのを防ぐ効果があります。

ブロックを積む

接着剤の役目になるモルタルを充填しながら、鉄筋にブロックを積んでいく工程です。モルタルをしっかり置くことで、頑丈な仕上がりになります。モルタルの表面から鉄筋までの厚みを「がぶり厚」といい、この厚みが十分になるようモルタルを充填していく必要があります。モルタルは時間が経つと乾いていきますので、塗ったら速やかにブロックを積んでいきます。

工事の完成

ブロック塀を積み終わり、モルタルが乾いてしっかり固定されたら養生を撤去して、仕上がりの点検を行います。問題が無ければ依頼者に確認をしていただき引き渡しとなります。

モルタルの役割

モルタルとは、セメントに一定の砂と水を配合した建材のことです。ブロックを接着するモルタルには、鉄筋を錆から守る役割もあります。鉄筋の錆は酸化から引き起こされる現象です。モルタルに配合されているセメントがアルカリ性であるため、それで覆うことで、鉄筋が酸化してしまうのを防いでくれます。ブロック塀は外気に晒される環境に設置されますので、余計に劣化しやすい傾向があります。その劣化を防いでくれるのがモルタルです。

レンガの特徴と工事内容

レンガには、粘土や泥、石灰、砂、水などの素材が配合されています。これらの素材を混ぜて練土状にしたものを、押し出し機と呼ばれる機械でところてんのように押し出して成型する方法が、湿式レンガといいます。成型されたレンガは窯で焼きを入れて乾燥させ固めます。この方法は昔から行われているもので、 固体の大きさが微妙に不揃いになってしまいますが、そこにアンティーク感があり、どっしりとした存在感があるため、今でも湿式レンガはよく作られています。

一方、乾式成型という手法で作ったレンガもあります。これは、レンガの原料を型に入れて、プレスして固めて成型したものです。湿式レンガと比べて乾式レンガは、形や品質が均一になりやすいという特徴があります。

レンガを使うメリット

レンガに使われてる素材は自然素材のため、シックハウス症候群になりにくいというメリットがあります。またレンガの建築物は、コストパフォーマンスにも優れています。他の建材と比べて耐久性に優れているため、しっかりと施工されているレンガの建築物はメンテナンスの頻度が少なくてすみます。

レンガの種類

レンガのタイプについて説明しています。

レンガタイル

建物の壁に用いられるレンガのことを、レンガタイルと言います。装飾用のタイルですのでカラーリングが施されているものもあります。乾式工法用のレンガタイルでは、接着面が引っかかりやすいよう細工が施されているのが特徴です。

乾式工法と湿式工法

乾式工法とは、モルタルを使わずに、特殊な接着剤でレンガタイルを貼り付けていく方法です。外壁にサイディングボードを取付けていく工法でもあり、モルタルを乾かす際の養生期間がなく、工場で仕上げたパーツを現場で組むので、工期を短縮することができます。

一方、湿式工法とはモルタルや土壁などの素材を使って、壁を作っていく方法です。既存の形があるタイルを張り付けるわけではないので、独自のデザインを表現することができます。ただ、モルタルは乾燥させる必要がありますので、そのための養生期間が必要になります。天候にも左右されますので、工期は長くなる傾向があります。

敷レンガ

地面に敷くレンガのことを敷きレンガと言います。公道にも用いられていて、ノスタルジックな雰囲気を醸し出しつつ、レンガの凸凹が滑り止めの役目も果たします。

耐火レンガ

火に強いのが耐火レンガの特徴です。ピザ窯や薪ストーブに用いられているのが耐火レンガになります。耐火レンガは火には強いですが、水分には弱いという特性があるため、家の外壁には用いられない素材になります。

積み方の種類

レンガの積み方には、色々な工法があります。長手部分と小口部分があり、そのどちらかを表面にして積んでいくのが基本です。

小口積み

レンガの小口面が見えるように積むことを小口積みといいます。積む時には、レンガの端を揃えて積むのではなく、ジグザグになるように積んでいきます。建築物の曲面を施工する時に用いられることがある積み方です。

長手積み

レンガの長い方の部分を表面にして、ジグザグに積み上げていく方法です。小口部分を横に向けるので壁の厚さが薄くなってしまうというデメリットがあります。

フランス積み

1段に小口と長手を交互に積んでいく方法です。見た目が美しくなりますが、施工に時間が掛かります。

イギリス積み

長手積みと小口積みを交合で積んでいく方法です。強度が高くなるというのと、使うレンガが少なくて済むというメリットがあります。

レンガ積み工事

レンガ積み工事の流れを説明します。

採寸

レンガ工事を行う現場の採寸を行います。
幅と奥行きを計測していく作業です。

地盤調査・下地補強

地盤調査を行い、弱ければ下地を補強します。
砕石で下地を固めて、場合によっては鉄筋を通すこともあります。

水糸をとる

水平にレンガを積むために、水糸という道具を使って水平線を示します。

レンガを積んでいく

レンガごてでモルタルを設置地面に塗り、レンガを積んでいきます。レンガを積む時にはジグザグになるように積んでいくことで、地震などの外圧に強くなります。穴あきレンガを使って鉄筋を通して施工する場合もあり、こちらはさらに耐久度が高くなります。レンガ積みは、この工程の繰り返しです。施工図の高さになるまでレンガを積んでいきます。

レンガ敷工事

地面にレンガを敷き詰める工事の流れを説明します。

採寸

現場の奥行と幅の寸法を測ります。

穴を掘る

レンガの厚みに応じて、地面に均等な穴を掘って高さを調節します。

地盤調査・下地処理

地盤調査を行います。地盤が弱い場合は、レンガ積みの工事の時と同じように砕石で補強をします。下地が硬く水平である場合は、砂を敷いて慣らしていくだけの場合もあります。

レンガを敷いていく

接地面にモルタルを塗りレンガを敷いていきます。モルタルはすぐに乾くので、スピードが肝心となる工程です。

端の処理

端に敷くレンガを切断して、大きさを合わせて敷いていきます。

目地砂を撒く

レンガを敷いた上から目地砂を撒いて、ほうきでならしていく作業です。レンガのつなぎ目を砂で埋めることで、ぐらつきを防ぎます。これで、モルタルが乾いて接着できたら工事は完了です。

タイル工事

タイルは建物の外壁や内壁、床、屋根を覆う建材の一種です。タイルの成形は工場で行い、完成したものを現場に搬入して施工していくのが、一般的なタイル施工の流れです。

外壁タイル工事

外壁タイル工事には、次の2つの工法があります。

乾式タイル工法

下地のベースサイディングボードを通気工法で設置して、その上に接着剤でタイルを貼り付ける工法のことです。通気工法とはサイディングボードと既存外壁に隙間を設ける方法のことです。こうすることで、内部結露を防ぎ、カビなどの発生を抑える効果があります。乾式タイル工法は、タイルが欠落しにくく工期が短いのが特徴です。

湿式タイル工法

従来から用いられている工法です。モルタルで、タイル外壁を貼り付けていく方法になります。デザインのバリエーションが豊富で味のある雰囲気を醸し出すことができます。 職人の技術で仕上がりが変わってくる工法でもあります。

乾式成型と湿式成型

乾式成型は、金型にタイルの材料を充填してプレスして成型する方法のことです。品質が均一になり、タイルが出来るまでの時間も短縮されるため、最近では主流になりつつあります。一方、湿式成型は、押し出し機に材料を入れて、ところてんのように押し出して固める方法です。この方法だと、タイルに水分が多く含有されるため、乾燥して焼き入れまでに時間が掛かります。また形が微妙に揃わないという特徴があります。これは、独特でクラシックな雰囲気が醸し出されるため、湿式成型のタイルのメリットと捉えられることもあります。

タイル検査

耐久性が優れたタイルですが、外壁などに用いられているものは、雨風に晒されているため、内壁タイルと比べて、経年劣化しやすい傾向があります。特につなぎ目はモルタルで接着しているため、ひび割れが起きやすく、その隙間から水分が浸入してくると、建物自体を傷めてしまう恐れがあります。そういった劣化を早めに知り対処するためには、定期的なタイル検査が必要です。

タイルの代表的なトラブル

こちらは、タイルの施工でよくあるトラブル症状です。

白華

エフロレッセンスといい、不溶性の炭酸カルシウムが白い物体となって目地部分に現れる現象のことを言います。 壁面や目地にクラックがあると、そこから水が入り、この現象が起こります。

凍害

目地にヒビが入っているとその隙間から水分が侵入し、その水が凍ることで膨張しタイルが割れてしまうことを凍害といいます。寒い地域でよく起こるトラブルで、外壁タイルだけではなく内装に使っている水回りのタイルでも見られることがあります。

熱破損

熱でタイルが膨張して割れてしまうことです。浴室床でよくみられる現象でこのひび割れのことをクラックといいます。

タイル外壁のリフォーム工事

タイル外壁のリフォームの内容について紹介します。主に、劣化タイルの交換・補修と塗装工程の2つの作業を行う流れです。

タイルの交換

タイルの目地のヒビやタイルの欠落など、劣化の度合いに応じて修繕を行ってきます。タイルの目地が割れて、浮いている箇所を確認したら、特殊な樹脂を注入して埋め固めて行きます。また、タイルが欠落している場合は、新しいタイルと交換することになります。

タイルの塗装

外壁タイル用塗料のシリコン樹脂を塗装して、表面を新築のような美しさに仕上げていきます。塗料を塗る前にまずは、高圧洗浄機で壁の表面に付着した汚れを徹底的に落とします。高圧洗浄機である程度の汚れが落ちたら、今度はクリンストン薬などの薬品を使ってこびりついた汚れをこすって、表面を完全に綺麗にしていきます。表面が綺麗になったら、シリコン樹脂を下塗りと上塗りの2回に分けて塗装していきます。

塗料が乾くと完成です。設置した養生や機材を撤収していき、清掃が終わり次第、点検を行い引き渡しとなります。

内装に使われるタイル

建物の内装にもタイルは使われています。

水回り

キッチンやお風呂場などの水を扱う場所には、陶磁器のタイルが用いられていることが多いです。この素材は、耐火性、防水性に優れていて薬品に対しても強い耐性があります。

リビングや寝室

機能性タイルとも呼ばれる素材が使われていて、湿度を調整して消臭効果がある自然素材が用いられることが多いです。例えば、天然素材の珪藻土を混ぜたタイルは、防臭効果が高く、お部屋の空気を綺麗にしてくれます。

床タイル

床は、滑りにくい表面でなければいけません。水回りの床には特に水はけのよいタイルを使用します。飲食店店舗の厨房には、ウェット清掃向けのタイルか、ドライ清掃向けのタイルかを選んでの施工が可能です。

ALCの特徴と施工手順

ALCは、軽量気泡コンクリートと呼ばれる素材のことです。高温高圧蒸気養生で作られる多孔質のコンクリートで、セメントや石灰,アルミニウム粉末、珪石が主成分となっています。建物の外壁や屋根床などのパネル素材として成型され、現場に搬入されて取付けられます。

高温高圧蒸気養生とは?

ALCの主原料となる素材を、180度以上の高温かつ高圧の蒸気で、長時間養生することをいいます。こうすることで成分が結晶化して、耐久度の高いALC素材が生成されます。

ALCの特性

ALCが持つ特性について説明します。

耐火性と耐久性が非常に優れている

ALCの主原料であるセメントと生石灰は、水と反応してアルカリ成分を生じさせます。アルカリ成分がアルミニウムと反応することで水素ガスが発生するのですが、この水素ガスがたくさんの気泡を作ります。これを高温高圧蒸気養生することで、トバモライト結晶というものを生じさせます。この結晶構造になることにより、軽量かつ、非常に高い耐久性と耐火性を備える素材となります。

安全性の高い

ALCは、有害物質を一切含んでいないため、不燃性ですが、燃やしても有毒ガスを生じません。建材に用いることで、ハウスシック症候群にならない建物を建築することができます。

軽量で耐震性が高い

ALCで整形したパネルは水に浮くほど軽い重量です。建物の外壁に用いることで、荷重が少なくなり耐震性の向上につながります。

調湿機能が優れている

ALCは多孔性(気泡が多い構造)のある素材なので、気泡が湿気を吸着して湿度を調整してくれます。また、無数の気泡が音を吸収するため、遮音性が高いのもALCの特徴のひとつです。

ALC外壁パネル

外壁施工に使われるALCパネルは、サイディングボードのように工場で成型されるため、品質が高いレベルで均一になっています。デザインが自由自在なモルタル壁と比べて単一なデザインになってしまいますが 、施工期間も短く、建物自体の軽量化になり耐震性が向上するため、注文する人が増えています。このALC外壁パネルには、厚型と薄型の2種類があり、鉄筋コンクリート用には厚型のパネルが用いられ、木造や鉄骨造には薄型のパネルが使われます。

ALC外壁パネルの施工手順

ALC外壁パネルの工事の流れについて説明していきます。

ALCパネルの搬入

現場にALCパネルを搬入します。ビルの施工の場合だと、ユニック車やクレーンを使って搬入していきます。

下地アングルの設置

アングルとは、パネルをはめ込むフレームのことをいいます。ここを丁寧にやらないと、後々不具合が生じてしまいますので大事なポイントです。縦壁・横壁・基礎部それぞれにアングルを溶接して取付けていきます。

ALCパネル準備

ALCパネルに金具パーツを取付けていきます。

ALCパネル取付け

ウィンチを使ってALCパネルを吊り上げて、縦壁と横壁それぞれのアングルに取付けていきます。 アングルとパネルを繋ぐ金具は溶接します。

塗装とシーリング処理

防水加工を施すために、ALCパネルを塗装するのと、シーリング処理を行います。パネル同士のつなぎ目をシーリング材で埋めていきます。

仕上げ

塗装とシーリング材が乾けば完成です。点検して引き渡しとなります。

ALC外壁リフォーム塗装の手順

ALCパネルは耐久性が高いですが、劣化しないわけではありません。特に外壁に使われたALCパネルは雨風に晒されていますので、経年劣化が進みやすいです。リフォームでは、下地の補修・調整とALCパネルへの塗装を行います。

高圧洗浄

既存のALC外壁パネルに付着した汚れを、高圧洗浄機で剥がしていきます。この時、チョーキング(粉状の汚れ)が残っていると塗装不良になりやすくなるので、丁寧に洗い落とします。高圧洗浄後は、一旦ALC外壁パネルの表面に付着した水分乾燥させます。

下地のケレン作業

高圧洗浄機で剥がせなかった塗膜を取り除いていきます。この作業のことをケレン作業といい、ここを入念にやることで仕上がりが変わるほど重要なポイントです。

傷んだ下地を補修

目地部分やサッシの廻りなどに生じたひび割れ(クラック)を、補修していきます。シーリング材をひび割れた部分に埋め込み補強し、パネルの劣化が重度であったり、欠損した部分があれば新しいパネルに交換をします。

塗装前の養生

下地が出来たら、余計な部分に塗料がかからないように養生を設置します。

下塗り

下塗り剤をローラーの道具を用いて塗っていきます。下塗りを一回入れることで上塗りの塗料がノリやすくなります。ムラが出来ないよう丁寧に塗り込む必要があります。

上塗り

仕上げの上塗りを行う工程です。上塗りは下地を経年劣化から守る役目があるとともに、見た目を左右する部分でもあるので、より丁寧に塗っていく必要があります。

仕上げ

上塗りが終わって塗装が乾いたら、養生を撤去して周辺を清掃していきます。細かな部分の補修を行い点検が終われば、引き渡しとなり工事が完了です。

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